霊感ほぼゼロの私が幽霊(?)を見たお話。
私は中2まで古い借家(築80年程)に住んでいました。
その家は昔、養蚕業をやっていたとかで少々造りが変わって
いました。あれは3〜4才の頃部屋に一人で遊んでいると
人の気配に気付き親かと思い顔を上げました。そこには親で
なくて見知らぬ若い女性が立っているのです。まず女性の
着ている物は白装束みたいな着物で絹地のようでキラキラ
とした光沢がありました。顔は色白の凄い美人で真っ赤な
口紅と綺麗な目が印象に残っています。長い髪は艶やかで
女性の周りは淡くて柔らかい光がありました。不思議と
恐怖感はなく、その女性に見惚れていると何か言いたげな
表情で私を見つめながら消えてしまいました。その事を親に
話すと「きっとまゆ姫様だよ」と言っていた記憶があります。
二度とその女性を見る事もなく、家は取り壊されてしまいました。
なぜ私の前に現われたか、なぜ親はそう言ったかは分かりません。
親は霊現象など信じないので、もしかしたら、幼い私の見た夢かも
しれません。それとも「お蚕様」の化身だったかも。恐くない謎です。