データで見る超-１/2007

今回は女性応募者がずいぶん増えています。

どの血液型が特に怪談を好むのか……といったような、血液型別の特色傾向はさほど見られませんでした。

全体の3/4をWindowsユーザーが占めています。
携帯電話・PHSを合わせた、非PC系端末からの応募は全体の一割強。

今後、携帯電話からの応募、閲覧は増えていくことが見込まれます。
実話怪談に限った話ではありませんが、ネットは携帯端末からのみ利用しているネットユーザーも増えつつあり、そうした携帯からのみの著者というのも増えていきそうです。

最年長と最年少の年齢差は、31歳。
最年長は48歳。
最年少は17歳。

もっとも多かったのは35歳。
次いで、46歳、34歳、28歳が同着次点。

平均年齢は33歳。

前回大会・超-１/2006から引き続き参加している応募者は26％。
今大会が初参加となる応募者は74％になりました。

思いの外、初参加が多いようです。

応募者地域分布

応募者数最多都道府県は東京都。

地域で言うと、関東、関西、九州の順に多いようです。

閲覧者地域分布

なかのひと.comによるアクセスポイント追跡。

最新データはこちら。

2006年大会が後半で公開数が激増したのは、公開待機作品が溜まってしまったため。 また、郵送作品のデータ化に手間取ったため、後半に公開数を押し上げたのはほとんど郵送作品でした。 2007年大会が総数で2006年大会より少ない理由は、郵送受付を廃止したことが大きいようです。 ４月から５月初旬まであまり伸びなかった理由として考えられるのは「中だるみ」。 2006年大会に比べて実質的に約一ヶ月間会期が長かったわけですが、長いが故にネタを出し尽くした、ちょっと疲れた、飽きたなどの中だるみが４月くらいにあった、と言えます。

無条件リライトが許可された作品は全体の八割に及びました。

ただ、実際にリライトが行われた作品はごく少数でした。

先の応募者別の接続環境分布で見ると、携帯・PHS合わせて応募者全体の13％に過ぎないが、作品別で見ると携帯端末からの応募作は全体の23％以上に及ぶことがわかります。

昨年までPC環境なし郵送のみだった応募者が携帯端末を利用した応募に流れているように見えますが、実際に昨年の郵送組から今年携帯端末応募に移行した応募者は一人しかいません。
つまり、PC環境を持たず、手書き組でもない、携帯端末のみの接続環境から作品応募をしてくる層が、郵送からの移行組とは別に新たに発掘されていることになります。

また、そうした携帯端末からの応募は平均9.3話、PC環境からの応募は平均7.13話となり、携帯端末からの応募はPC環境より活発であるように見えます。

この携帯端末からの応募作・応募者増は、女性応募者の比率が思いがけず高まっていることと無関係ではないかもしれません。
このままでは携帯端末利用者＝女性が多いと断言できるかどうかはわかりませんが、接続環境と性別を対比してみると次のようになります。

 

このグラフでは、内周ドーナツは応募者別（母数54）の対比、外周ドーナツは作品別（母数407）の対比となっています。
まず、PC対携帯という見方をしてみます。

PC男性■　PC女性■を合計すると、応募者比では81％、作品比では77％をPC勢が占めています。

携帯男性■　携帯女性■を合計すると、応募者比では18％、作品比では23％を携帯勢が占めています。

 

上の（１）は、「PCvs携帯」という視点で眺めましたが、今度は「男性vs女性」という視点から見てみるとこうなります。

このグラフも内周ドーナツは応募者別（母数54）の対比、外周ドーナツは作品別（母数407）の対比という点は同じです。

男性PC■　男性携帯■を合計すると、応募者比では64％、作品比では67％を男性が占めています。

女性PC■　女性携帯■を合計すると、応募者比では35％、作品比では33％を女性が占めています。

男性は圧倒的にPCユーザーが多く、女性もPCユーザーのほうが倍多いものの、携帯端末から応募する女性のほうが応募作数は多いということになります。

データ要素からは様々な要因や傾向を読み解くことができますが、この対比と傾向比はなかなか興味深いものが感じられます。

このグラフは、内周ドーナツは応募者ごとの応募数（取材力）、同色の外周ドーナツは、同じ応募者が実際に稼いだ最終獲得点と連動しています。凡例にある二桁の数字はそれぞれの応募者のエントリーNo.です。

上位３位（全体の５％）までの応募者が、作品数では全体のおよそ25％を占めていますが、その25％の応募作品が大会全体の総獲得点数の50％近くを占めています。

上位10位（全体の18％）までに拡げると、作品数では全体のおよそ60％弱を占め、獲得点数の合計は大会全体の85％以上となります。

「超」怖い話共著者の目指すことを最大目標に据えた2006年大会と異なり、2007年大会は「超」怖い話レーベルの単著支援と、傑作選が目標となっています。
このどちらを主目的に据えるかによって、応募者に二極化が見られます。

上位（ランキング指向、或いはプロ志望）と、それ以外（傑作選入選狙い、或いはランキングに囚われずに実話怪談を記録しておきたい応募者）というふたつの目標が混在する形となったことから、
「上位狙い＝少人数だが高いハードルをクリアして多作を目指す」
「それ以外＝低く寡作だが、ハードルが低いので人数が多い」
と、傾向によって大きく分かれることになりました。